エアロフォンのワイヤレス化 BOSS WL-20Lで音質と遅延を実験した結果
こんにちは、しゅうこです。
「電子楽器は、電源コードやケーブルが何かしら必要だよね」。
エアロフォンを始めて、ずっとそう思い込んでいました。
プロの演奏動画を見ても、エアロフォンはほぼ必ずケーブルでアンプと繋いでいます。
だから「ケーブルは必須」だとずっと思っていたんです。
この記事では、BOSS WL-20Lというワイヤレス・システムを使って、エアロフォンとアンプの接続を無線にした実験の結果をお伝えします。
音質・遅延・音切れ・バッテリーの4項目について、シールドケーブルとの聴き比べ結果も含めてまとめました。
以前、「練習に必要なもの4選」の記事ではワイヤレス・システムは始めたばかりの方には不要と書きましたが、今回はあえて試してみました。
何か参考になればうれしいです。ぜひ目次から気になるセクションに進んでみてください。
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ワイヤレス・システムとは
まずは、ワイヤレス・システムの基本をおさえておきましょう。
電子楽器の場合、楽器本体とアンプをシールドケーブルで接続して音を出すのが一般的です。
ワイヤレス・システムは、送信機(トランスミッター)と受信機(レシーバー)を使用して、シールドケーブルを介さずにアンプから音を出すことができる装置です。
音楽の分野では、主にギターやベース、マイクなどで使用されています。今回使用したBOSS WL-20Lの詳細については、BOSS公式サイト(WL-20/WL-20L)をご参照ください。
メリット
ワイヤレスの一番の魅力は、ケーブルから解放されることです。
自宅で練習する場合は部屋を自由に動き回れるようになります。人前で演奏する際も、ケーブルで動きが制限されることがなくなります。
デメリット
ワイヤレスでは、以下の4点が特に気になります。
- 音質:シールドケーブルより悪いのではないか
- 遅延:送信機→受信機の間で遅延が生じるのではないか
- 音切れ:障害物や他の電波と干渉して音が切れたり、ノイズが発生したりする懸念
- バッテリー切れ:長時間使えるのか
\ BOSS WL-20L をチェック /
検証
上で挙げたデメリットのうち、音質・遅延・音切れについて、BOSS WL-20Lとシールドケーブルを実際に比較してみました。
使用機材と比較方法
今回の検証に使用した機材は次のとおりです。
- エアロフォン AE-20(電池駆動:エネループ6本)
- アンプ:YAMAHA THR5A(電池駆動:エネループ8本)
聴き比べは、A〜Dの4パターンで行いました。
- A:ヘッドホン(Denon AH-D1100)をエアロフォンに直接挿す(アンプなし)
- B:シールド(MOGAMI 2524 SS 3m モノラル)でアンプと接続
- C:シールド(MOGAMI 2534 TRS 3m ステレオ)でアンプと接続
- D:ワイヤレス・システム(BOSS WL-20L)でアンプと接続
シールドケーブルの種類によっても音質は変わります。MOGAMIは品質の高いケーブルです。
BOSS WL-20Lがステレオフォンプラグのため、シールドはB:モノラル、C:ステレオの2種類を用意して比較しました。
音質と遅延
A〜Dを比較した結果をお伝えします。
最も音質が良く遅延がないのは、アンプを使わずヘッドホンをエアロフォン本体のPHONES端子に直接挿したAのパターンでした。
当たり前と言えば当たり前ですが、実際に体験すると納得感があります。
B・C・Dは、Aと比べると音質は少し変化し、ごくわずかな遅延を感じます。
しかし、何度も聴き比べてみましたが、「私の耳では」B・C・Dの音質の違いや遅延の差は全く分かりませんでした。
室内で試した限り、目を閉じて演奏したらどれを使用しているか分からないレベルです。
むしろ、普段ヘッドホンで練習しているため、アンプを使う際は若干の遅延を想定した練習が必要だと感じました。
音切れとバッテリー
続いて、音切れとバッテリーについて確認した結果です。
ワイヤレス・システムは、周囲の障害物によって音が切れたり、ノイズが発生したりする可能性があります。
ガラス戸越し、ふすま越し、壁を隔てた隣の部屋でエアロフォンを吹いてみましたが、明らかなノイズや音切れはありませんでした(そもそもそんな状況で演奏することはないでしょう)。
舞台上で心配なのは、後方にアンプを置いた場合です。体で送受信機を遮るように演奏してみましたが、音切れやノイズは出ませんでした。
また、スマホを使う人が多い環境では電波が干渉することがあります。今回は送受信機の間にiPhoneとiPadを置き、iPhoneをエアロフォンにBluetooth接続して伴奏を流しながら演奏しましたが、問題ありませんでした。
バッテリー切れについては、自宅以外で使用する前にかならず充電しておくことが対策になります。
取扱説明書に記載されている各機材の連続使用可能時間は次のとおりです(エネループは使用状況によって異なります)。
- エアロフォン AE-20:エネループ6本 約6時間
- YAMAHA THR5A:エネループ8本 約7時間
- BOSS WL-20L:約7時間(レシーバー)〜約12時間(トランスミッター)
人前で何時間も演奏を披露する場合を除けば、問題ないでしょう。
\ MOGAMIモノラルケーブル(端子の形状は要確認!) /
まとめ
エアロフォンとアンプの両方を電池駆動にしても、楽器とアンプ間はケーブルが必要だとずっと思い込んでいました(プロの演奏動画でケーブルを使うのは、ライン撮りが理由だと思われます)。
しかし今回、BOSS WL-20Lを使って完全にワイヤレス化することができました。
エアロフォンに接続するトランスミッターは43gと軽いので、シールドケーブルを挿した時とほとんど違いを感じません。
ワイヤレス・システムを使ってみると、今まで無意識にケーブルに気を使っていたことに気づかされます。
人前で使ったことはまだありませんが、シールドケーブルと遜色ない音質と遅延であることが確認できたので、使うのが楽しみです。
もちろん、万が一に備えてシールドケーブルもACアダプターも持っていきます!